ザ・トライアングル
嶋春香:仮縫いと野良仕事
2024年3月5日-2024年6月23日
会場[ ザ・トライアングル ]
-
嶋春香は、人と図像との関わりをテーマに、さまざまな時代や文化の道具が写った資料写真をモチーフに作品を制作してきました。
本展では、嶋自身が「庭」と呼ぶ自作の模型をモチーフとした新作絵画を手がけます。この「庭」に配置される植物や石、収集した骨董品や用途を失った道具、自作のオブジェなど様々なものは、作家との間にそれぞれ関係性をもちながら、それら自体は徐々に変化し、時に朽ちていく存在として「庭」を構成します。
タイトルの「仮縫いと野良仕事」が表すように、嶋はモチーフと自身との関係性を、庭と庭師になぞらえます。庭師が変化し続ける庭を手入れし一時的な完成形を作り出すように、作家も日々変化する対象を理解し、描き切ることを目指し絵筆を走らせます。本展で試みられるのは、嶋がモチーフと結んだ関係性の一時的な状態の提示であり、動き続ける絵画のあり方の模索といえるでしょう。
「ザ・トライアングル」について
「ザ・トライアングル」は、当館のリニューアルオープンに際して新設された展示スペースです。京都ゆかりの作家を中心に新進作家を育み、当館を訪れる方々が気軽に現代美術に触れる場となることをねらいとしています。ここでは「作家・美術館・鑑賞者」を三角形で結び、つながりを深められるよう、スペース名「ザ・トライアングル」を冠した企画展シリーズを開催し、京都から新しい表現を発信していきます。本展覧会には、「新進作家支援・育成事業等のためのチャリティ・オークション&ガラ・ディナー」を通じたご支援をいただいております。
京都市京セラ美術館では、皆様からのご支援(協賛金、展示資材の提供等)を募集しております。詳細は[email protected]までお問い合わせください。
基本情報
- 会期
- 2024年3月5日(火)〜6月23日(日)
- 時間
- 10:00~18:00
- 会場
- ザ・トライアングル
- 休館日
- 月曜日
※祝日の場合は開館
- 観覧料
- 無料
嶋春香(しま・はるか) Shima Haruka
1989年北海道生まれ。2012年、京都造形芸術大学美術工芸学科洋画コース卒業。2014年、京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了。現在、京都市在住。近年の主な個展に「洪水の跡と蒐集」(ギャラリー16、京都、2019年)、「デラシネ」(VOU、京都、2018年)など。主なグループ展に「ベールの光景」(COCON KARASUMA 2F アトリウム、京都、2022年)など。「Kyoto Art for Tomorrow 2021―京都府新鋭選抜展―」毎日新聞社賞受賞。
- 主催:京都市
- 協賛:株式会社 江寿
-
-
公式図録を無料公開中!
当館のリニューアルを機に新設されたスペース「ザ・トライアングル」。その第13弾となる展覧会「嶋春香:仮縫いと野良仕事」の公式図録です。ザ・トライアングル(地下1階のギャラリー)と北西エントランスで展開された展示の風景写真と担当キュレーターによるエッセイを収録。無料でダウンロードできるPDF形式の図録で、どなたでも閲覧できます。なお、今後もシリーズとして、同様の形式でザ・トライアングルでの活動記録をアーカイブ化していく予定です。
発行年 2024年8月
発行元 京都市京セラ美術館
販売価格 無料
編者 京都市京セラ美術館
判型 A4
公式図録はこちら(PDF/5MB)アーティストインタビュー
嶋春香が本展のテーマや出品作、展示構成などについて語りました。
嶋春香 アーティストインタビュー(公式YouTubeチャンネル)
収録日:2024年4月23日、5月28日
収録場所:京都市京セラ美術館 ザ・トライアングル
出演:嶋春香
撮影・編集:片山達貴