2023年度 コレクションルーム予定
会場[ 本館 南回廊1階(秋期のみ 本館 北回廊1階) ]
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京都の四季とともに名品と出会えるコレクションルーム
当館のコレクションは、近代以降の京都の美術(日本画、洋画、彫刻、版画、工芸、書)を中心に現在約4,200点を数えます。なかでも明治期から昭和期の京都画壇の作品には、近代日本画を代表する名品が揃い、全国有数のコレクションとなっています。
この類まれなコレクションの魅力を通年でいつでも堪能していただくため美術館リニューアル時に新設したコレクションルームでは、竹内栖鳳、上村松園など京都を代表する人気作家の名作紹介や、テーマをもうけた特集展示を通じて、京都美術の面白さをたっぷりと体感していただきます。・2023年3月10日(金)〜6月18日(日)
春期 特集「魅惑の昭和モダン」
・2023年6月23日(金)〜9月24日(日)
夏期 特集「人間国宝 稲垣稔次郎 ―遊び心に触れて―」
・2023年10月27日(金)〜12月17日(日)
秋期 特集「Tardiologyへの道程」
・2023年12月22日(金)〜2024年2月25日(日)
冬期 特集「昭和前期の日本画と古典」基本情報
- 会期
- 春期 2023年3月10日(金)〜6月18日(日)
夏期 2023年6月23日(金)〜9月24日(日)
秋期 2023年10月27日(金)〜12月17日(日)
冬期 2023年12月22日(金)〜2024年2月25日(日)
- 時間
- 10:00~18:00(最終入場は17:30まで)
- 会場
- 本館 南回廊1階(秋期のみ 本館 北回廊1階)
- 休館日
- 月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
- 観覧料
- 一般
京都市内在住の方:520円
京都市外在住の方:730円
団体(20名以上):620円
小中高生等
京都市内在住(通学)の方:無料
京都市外在住の方:300円
団体(20名以上):200円
小学生未満無料
※ 京都市在住の方は住所がわかるものをご提示ください。
※ 京都市在住の70歳以上の方(身分証をご提示ください)、障害者手帳等を提示の方およびその介護者1名は無料です。
※ 京都市キャンパス文化パートナーズ制度に登録している学生で会員証・学生証を提示の方は観覧料100円です。登録はこちら
●コレクションルーム 公式オンラインチケット
会期中であればいつでもご観覧いただけるチケットです。チケットカウンターに寄らずスムーズにご入場いただけます。
異なる会期のコレクションルームでは使用できませんので、ご注意ください。
●コレクションルーム観覧割引
竹内栖鳳展、井田幸昌展、MUCA展の当日分の有料観覧券(半券可)をお持ちの方は、「コレクションルーム 秋期」の観覧料が100円引きになります。
- 令和5年度 文化庁 文化資源活用推進事業
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春期 2023年3月10日(金)〜6月18日(日)
特集「魅惑の昭和モダン」明治から大正時代にかけて日本は欧米の先進国の影響によって工業化が進み、新たな文化の流入によって急速な近代化を果たします。特に人々の生活様式は都市部を中心に変化し、建築やインテリア、ファッションやライフスタイルにいたるまで、和洋折衷の独自性をもちながら昭和時代(戦前)に突入していきます。同時に官展における洋画、日本画の主題には同時代のモダンな風俗が積極的に描かれ、工芸においても欧米で流行していたアール・デコの影響を受けた作品が多く出現し、新時代の芸術として受容されていきました。本特集では当館が開館した1933年を含む昭和初期(1930年代頃)の絵画や工芸作品を中心に、当時の「モダン」を捉えた作品を紹介します。
その他展示予定:小企画「VOCA30周年記念展示」
絵画、写真など平面の領域で国際的な活躍が期待される若手作家の支援を目的に毎年開催される「VOCA展」の30周年を記念し、当館所蔵の関連作品を紹介します。夏期 2023年6月23日(金)〜9月24日(日)
特集「人間国宝 稲垣稔次郎 ―遊び心に触れて―」型絵染の重要無形文化財保持者であった稲垣稔次郎(1902-1963)は、伝統的な制作技法を踏襲し、その制約の中で意匠を凝らした作品を次々と生み出しました。吊(図柄同士や型枠と図柄の繋ぎ)を図柄の一部として巧みに取り込むなど、技術的な完成度の高さはもとより、制作過程で生じる染料の擦れや滲みなどの偶然性を取り入れたりするなど、作者の遊び心も感じ取れます。本特集では、寄贈を受けて新しく収蔵した稲垣の作品を中心に紹介します。そして、作者の卓越した個性的な表現とその遊び心を手がかりとして、型絵染の奥深さとその魅力の一端を紐解きます。
秋期2023年10月27日(金)〜12月17日(日)
特集「Tardiologyへの道程」野村仁(1945-)は、当館で開催された「美大作品展」で、ダンボールの板で組み上げられた高さ8メートルに及ぶ巨大な作品を発表しました。その構築物が、時間の経過とともに崩壊していく様子を撮影した写真が《Tardiology》として残り、その後の写真を用いた作風の原点となりますが、制作の発端には「モニュメンタルな永続性を第一義としない彫刻は可能か?」という彫刻的な問いがありました。本特集展示では、野村が師事した辻晉堂、堀内正和の作品を起点とし、戦後彫刻が歩んだTardiologyにいたる道程を紹介します。
※秋期のみ会場が本館北回廊1階に変更となります。
その他展示予定:小企画「京都市動物園開園120周年記念展示」
京都画壇をはじめ多くの作家が写生の場として通った京都市動物園の開園120周年を記念し、竹内栖鳳などの日本画を中心に動物を表した作品を紹介します。冬期 2023年12月22日(金)〜2024年2月25日(日)
特集「昭和前期の日本画と古典」大正期から昭和期に移り、日本画の表現は大きく変わりました。大正期では抒情的な表現が前面に出た、濃厚な色彩やぼかし、陰影を用いた作品が多く見られましたが、昭和になると、簡潔な線、平明な構図、抑制された色彩の、格調高い画風が流行します。
同時に、これら端正な画風を用いた主題としてよく見られたのが、日本や中国の歴史や古典文学、あるいは古典美術を意識したものです。猪飼嘯谷や梥本一洋、菊池契月をはじめ、京都画家の多くが歴史主題の作品を制作し、また一方で西山翠嶂や上村松篁は古典美術の学習を反映した作品を発表しています。本特集では、昭和前期の日本画を紹介し、その創造の源泉となった「古典」へのまなざしに迫ります。 -
所蔵品をモチーフにした生菓子も!
ミュージアムカフェ ENFUSEでは、安政3年創業「京菓子司 金谷正廣」による所蔵品をモチーフにした生菓子(展示にあわせて年4種)を提供し店内で召し上がっていただけます。
音声ガイドについて
本館のコレクションルームで展示している作品をご紹介するガイドです。
当館が所蔵する日本画、洋画、彫刻、版画、工芸、書のコレクションの中から、主要な作品を選び、その見どころや作家についてわかりやすい言葉で解説します。また当館の歴史や、建物の特徴などについてもお聴きいただけます。
貸出価格 ¥500(税込)
貸出場所 本館1階 総合案内
対応言語 日本語、English、中文、한국어
*同内容を文字起こししたものも有償でご用意しております(日本語のみ)。
日本語版ナレーター:三宅健太、西山宏太朗
ガイド制作:(株)アコースティガイド・ジャパン三宅健太(みやけ・けんた)
声優。81プロデュース所属。
代表作に「僕のヒーローアカデミア」(オールマイト役)、「タイムボカン24」(スズッキー役)、機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」(ドズル・ザビ役)などのアニメ作品のほか、映画「アべンジャーズ シリーズ」(ソー役)をはじめ外国映画の吹替でも活躍。
【三宅健太さんメッセージ】
京都市京セラ美術館・コレクションルームの音声ガイドを担当させていただくことになりました、三宅健太です。
リニューアルオープンを経て、新しく生まれ変わった京都市京セラ美術館の「新たな文化の発信力」に、私の音声ガイドが少しでもお力添えできること、とても光栄なことで身の引き締まる思いでございます。
このたびの音声ガイドを収録させていただく中で、私自身、新たな発見や驚き、感動を、数多く体験いたしました。美術の世界とは、なんとも奥深い……。
令和の世となり、これから新たな素晴らしい美術が生まれていくことと思います。しかし、少しだけ心の時計を巻き戻して、長い歴史を持つ美術・文化に触れる。これもまた、とても素晴らしいことだと私は考えています。
生まれ変わった京都市京セラ美術館の息吹を、是非お楽しみ下さい。
西山宏太朗(にしやま・こうたろう)
声優。81プロデュース所属。
代表作「あんさんぶるスターズ!」(深海奏汰役)、「A3!」(皆木綴役)、「メジャーセカンド」(佐藤光役)、「美男高校地球防衛部LOVE!」(鬼怒川熱史役)など。そのほかラジオ番組、舞台でも活躍。
【西山宏太朗さんメッセージ】
この度は、歴史ある京都市京セラ美術館のガイド音声を担当させていただくことになりまして大変光栄です。こちらに集まっている展示品はどれも貴重で、実物を目の当たりにすればその存在感に驚くことでしょう。そこに、ガイド音声という形でお手伝いが出来ましたら幸いです。作り手の気持ちがよりダイレクトに感じることができると思います。
私自身、京都の街並みや風情がとても好きで、年に数回癒しを求め訪れています。また京都に行く楽しみが増えました。皆様も京都市京セラ美術館を堪能してください!
京都市美術館名品百選
1933年、公立の美術館として全国で2番目に設立された、歴史のある京都市美術館。日本の近代美術を代表する日本画を中心に、洋画、工芸、版画、彫刻、書まで 美術の各分野を網羅する所蔵品は3600点を超える。本著では、収蔵品の中から珠玉の100点を厳選して掲載。京都画壇を代表する竹内栖鳳や、美人画で知られる上村松園の作品など。
発行年 2020年3月
発行元 光村推古書院
販売価格 1,200円+税
編者 京都市美術館
体裁 A5変
*アート レクタングル 京都にてオンラインでも購入可能。 -
京都市美術館開館90周年記念 キュレーターズトーク動画の公開
京都市京セラ美術館では、ラーニング・プログラムの取組として、学芸員による所蔵作品の解説動画シリーズ「キュレーターズトーク」の公開を開始します。
当館が所蔵する約4,200点の日本画、洋画、彫刻、工芸品等の中から選りすぐりの36作品を取り上げ、作品の細部にまで迫る映像とともに当館学芸員が作品の見どころ等をじっくり解説します。
【公開日】
2023年6月1日(木)から毎週1作品を公式Youtubeチャンネルに追加
1. 6月1日(木)菊池芳文《春の夕・霜の朝》1903年
2. 6月8日(木)秋野不矩《紅裳》1938年
3. 6月15日(木)山鹿清華《手織錦屏風 立花》1935年
4. 6月22日(木)西山英雄《春雨》1934年
5. 6月29日(木)浅井 忠《グレーの柳》1901年
6. 7月6日(木)上村松園《待月》1926年
以降、順次公開していきます。