本展は開館日の延期に伴い、開催を中止いたします。
なお、第1部から第3部の3部構成としていた展示構成を変更し、各部で展示を予定していた作品の一部を、総集編としてまとめて展示します。
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明治後期から昭和初期の京都では、新しい日本画の創造に向けて旺盛な活動が展開されました。早くからその画才と指導力を発揮していた竹内栖鳳を中心に、東京画壇に対抗して京都画壇が形作られます。大正期になると既存の価値観にとらわれず、個性を重視した制作を目指す国画創作協会が結成され、京都画壇は黄金期をむかえます。

また明治後期には留学を終え、京都に移住した浅井忠が関西美術院を創設し、京都の洋画壇を確立。その後、昭和になると超現実主義などの前衛絵画が登場します。工芸界でも浅井は、海外思潮をもたらし陶芸家や漆芸家と共に旧来の様式からの脱却を目指しました。大正期には図案家である神坂雪佳が、琳派を近代に蘇らせた日本的な意匠を普及させます。昭和に入ると、官展に美術工芸部門が新設され、伝統を踏まえながらも自由な創作を重んじる「芸術」としての工芸の道が切り開かれました。

華やかな名作を多数生み出した近代京都。日本画から書にいたる巨匠たちの競演をお楽しみください。