(五代)清水六兵衞(六和)《大礼磁仙果文花瓶》

大礼磁仙果文花瓶 1926年

(五代)清水六兵衞(六和) (1875-1959)

作品解説

桃の木に所狭しと留まる鸚鵡たち。磁土を盛り上げ彫り出して生み出された白い図は、優れたデッサン力を示しつつ、薄桃色の地に映える。鸚鵡の羽根や羽毛の細部も精緻に表現され、所々で地を透かし見せている。「大礼磁」と名付けた作者の独自技法の代表作である。

1926年(大正15年)
磁器
高60.5,胴径45.0,口径28.0 cm

(五代)清水六兵衞(六和) Kiyomizu Rokube Ⅴ (Rokuwa)

四代六兵衛を父として京都市に生まれる。幼名栗太郎。幸野楳嶺に師事して日本画を学び、その後父より作陶を学ぶ。京都市陶磁器試験場の協力を得て新たな陶磁技法を研究し、同時に浅井忠らとともに「遊陶園」を結成し、陶芸図案の改良に努めた。1914(大正3)年に五代を襲名。前後して音羽焼、大礼磁などの独自技法を編み出す。1945(昭和20)年、長男正太郎に家督を譲った後、六和と号し亡くなるまで作陶を続けた。

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