木島桜谷《寒月》

寒月 1912年

木島桜谷 (1877-1938)

作品解説

冬の夜、静けさに包まれた冬枯れの竹林を下弦の月が明るく照らす。冴えわたる雪面には、まばらに生える竹や若木のシルエットが浮かび、凍てついた空気が流れる。さまよう狐は餌を求めて鋭い視線であたりを窺っている。孤独な生命が厳冬の静寂を深めている。

1912年(大正1年)
絹本着色 屏風 六曲一双
各167.0 × 372.0 cm

上:左隻 下:右隻

木島桜谷 Konoshima Okoku

京都市に生まれる。木名文治郎。京都市立商業学校を中退後、今尾景年に入門。内国勧業博覧会等で受賞を重ね、第1回文展から第6回展まで連続入賞を果たし、たびたび審査員を務めて官展の代表作家となる。京都市立美術工芸学校や同絵画専門学校で後進の育成にもあたるが、晩年は官展から離れ、詩書に親しむ隠棲生活を送った。写生に基づきながら叙情性を加えた平明な画風で、自然主義的な動物画や風景画を手がけた。

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