安井曽太郎《粟田口風景》

粟田口風景 1905年

安井曽太郎 (1888-1955)

作品解説

粟田口の青蓮院。その築地沿いに今も偉容を見せるクスノキ。13世紀に植えられたとされる巨木が南西側から眺められ、入口の脇には茶店と床几に腰かける人の姿も見られる。石垣や道にこぼれる午前の陽の光も丁寧に描写されている。画家17歳の作品である。

1905年(明治38年)
油彩 キャンバス 額
31.0 × 43.5 cm

安井曽太郎 Yasui Sotaro

京都市に生まれる。16歳の時、聖護院洋画研究所に入所し、浅井忠、鹿子木孟郎らに学ぶ。19歳で津田青楓の留学に同行して渡仏。パリのアカデミー・ジュリアンでジャン=ポール・ローランスに学ぶ。7年後の帰国の後、二科展に出品するが、帝国美術院会員となった際に二科会を辞め一水会を設立。戦前戦後を通じて、日本の洋画界を牽引する存在であった。1952(昭和27)年、文化勲章を受章。

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