山元春挙《山上楽園》

山上楽園 1922年

山元春挙 (1871-1933)

作品解説

雲煙に包まれて遥かな山頂も霞む高山のお花畑。雨水を溜めた池辺の岩肌に群生する小梅惠草に混じって、信濃金梅や岩桔梗などの多彩な花々が、短い夏を謳歌するように咲き誇っている。よく見ると、画面左端の雪渓の手前には、小さな登山者の姿が見える。

1922年(大正11年)
絹本着色 額
236.0 × 176.0 cm

山元春挙 Yamamoto Shunkyo

大津市に生まれる。本名金右衛門。幼名寛之介。別号円融斎、一徹居士。野村文挙、森寛斎に師事。京都青年絵画共進会での活躍、青年絵画懇親会の結成など、竹内栖鳳とともに京都画壇の新世代の代表として頭角を現し、文展審査員、帝国美術院会員などを歴任。画塾早苗会を主宰して後進を指導した。円山応挙の画風を継承しながら、西洋美術の写実表現も摂取したスペクタクルな風景画を確立した。

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