建畠大夢《夢》

1939年

建畠大夢 (1880-1942)

作品解説

顔を伏せて、左手で髪を握り、右手で左腕を抱いて、肩を竦め、右膝を少し前に傾け腰を捻って立つ若い女性。頭から足先まで、美しく均整のとれた肉体を自然に造形しながら、夢のように消え去りそうな女性の儚さを感じさせる。

1939年(昭和14年)
石膏、ブロンズ 各1点
163.0 × 37.0 × 43.0 cm

建畠大夢 Tatehata Taimu

和歌山県有田川町に生まれる。本名彌一郎。京都市立美術工芸学校に学び、東京美術学校彫刻科に編入学して、白井雨山に師事する。在学中から文展に出品、第5回展の《ながれ》で三等賞を受賞。帝展、新文展では審査員を務め、母校教授として門下生を率いて直土会を組織し、後進の指導に当たる。穏健な写実表現による女性像で知られ、朝倉文夫、北村西望とともに官展の三羽烏と呼ばれた。

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